皆さんはリアルツリーという迷彩をご存じだろうか。
ちょっとしたアパレルに採用されていたりとどこかしらで見たことがあるかもしれない。
木の写真をプリントしたようなデザインで、特定の環境においては絶大な効果を発揮する迷彩柄である。
RealTreeはReal Tree社の迷彩パターングループの総称。ポピュラーなRealtreeXtraなど様々なパターンがある。
たまにニュース記事やまとめサイトを見る人はこういった画像を見たことがあるだろう。木に隠れて遠目からでは識別できないほど溶け込んでいることがわかる。
これは先に紹介したRealtreeXtraパターンである。
RealTree社では、場所、環境に応じた様々な迷彩パターンを用意している。
良くある迷彩パターンだけでも
- AP® Camo
- APG® Camo
- Xtra® Colors
- AP® Blaze Camo
- AP® Snow Camo
- MAX-1® Camo
- MAX-4® Waterfowl Camo
- Hardwoods HD® Camo
- Hardwoods Green HD® Camo
- Advantage Classic® Camo
- Advantage Timber® Camo
- Realtree Original Camo
- Realtree Camo Guide
- Realtree MAX-1 XT™ Camo
- Realtree MAX-5® Camo
- Realtree Xtra® Camo
- Realtree Xtra® Green Camo
これだけ種類がある。
すべて推奨環境に合わせた迷彩パターンになっているが、面白いものだと、
雪山専用カモフラージュであったり、
ハンターカラーのオレンジであったり、様々なバリエーションが用意されている。
勿論環境によるが、日本ではMAXシリーズが効果が高いかもしれない。
写真はMAX-5。枯草をモチーフにしたパターンで河原や、草原などに適しているパターンだ。日本のフィールドにおいて森林フィールド以外のアウトドアフィールドではほとんどこういったブッシュがあるだろう。こういったブッシュに隠れられるとまず見つけるのは厳しい。
もうお気づきかもしれないが、RealTree社の迷彩はミリタリー利用の目的では作成されていない。基本的には、ハンティングなど、軍事行動よりも動きが少ない環境で使用されることが想定されて開発されている。ただし、正式採用はされていないものの一部では、RealTree生地を使用した、ジャケットなどを着ている軍事活動を行う隊員もいるようだ。
RealTreeの特質上、ハンターやスポーツ用の製品に使用されることがほとんどで、軍事目的の製品はあまりない。特に、日本においては、ハンター(狩猟)は普通に生活していればまず接する機会もなく、需要は極端に少ない。よって、流通量も少ない。
そういった中で、ミリタリー利用にしか使用しない、コンシャツやコンバットパンツは日本においては殆ど入手するすべがない。稀にコンバットシャツは、輸入品は紛れ込んでくるが、一般流通品のコンバットパンツはまず入手できない事を記述しておく。
ただ、単純にRealTreeってめちゃカッコいいと思わないだろうか。迷彩効果も高く、流通量も少ない。また、正式採用している部隊もない。オリジナル系、unknown系の装備が大好きな筆者からしたら、どうしてもミリタリー利用のRealtree装備がほしい!と思うのは時間の問題であった。
では、日本ではどうやって手に入れるか。作成するか、作成してもらうしかない。裁縫の技術なんて全くない筆者は後者しか選択肢はなかった。
そこで、日本におけるミリタリー生地のスペシャリストであるスケルコムさんからRealtree生地を購入。そのままスケルコさん経由で東京でミリタリー装備をハンドメイドで作成するLVRの長谷川さんの所にコンバットシャツとコンバットパンツの作成をオーダーメイドで依頼させていただいた。
そこで出来上がったのがこちら
メイン生地はRealTree Original Camoを使用し、胸の位置まで生地を下げ、シャツ部分はA-TACS LEを使用した。こちらはかなり好みが分かれると思うが、unknownオペレーター感を出したく、ちょっとチャレンジしてみた。私自身も当初ちょっとやりすぎたかと思ったが、徐々に見慣れてきて、今はかなり悪くない配色なのではと思っている。
コンバットパンツはRealTreeXtra生地を使用。こちらは、構造自体は単純なコンバットパンツだ。
今回上下で迷彩パターンを変えたのは理由がある。まず、Xtra生地はデニム素材で若干暗めの配色をしている。日本では森林においても土が露出しており、また土の色も暗めだ。地面に近い色になるべく近くしたかったのである。上のOriginalはデニム生地のXtraに比べて色は明るく、生地自体はやわらかく軽量である。A-TACS LEを利用しているだけあってそこまで大きな迷彩効果を期待するよりも、様々な環境にマッチしやすい配色かつ軽く、動きやすい物を選択した。
実は既にXtraのジャケットは所持しており、Xtra以外のパターンがほしかったのも理由としてある。
着用例
実際に着用し、装備も来てみると、思ったよりもLEの青みは不自然ではないことがわかる。ちらっと見える青系の色がちょっとしたオシャレ感を出しているとまで感じさせる。(自画自賛)
マルチカムのJPCを着用しているが、マルチカムとの親和性も高い。マルチカム自体の他の迷彩パターンの親和性が以上に高いのもあるが、Realtreeとの親和性はその中でもかなり高いといっていいだろう。
この記事の序盤で紹介したような、超迷彩効果を発揮するならば、各装備も同じRealtreeで固める必要があるが、動きのあるゲームをする分には、キャップ、シャツ、パンツだけでも十分な効果を得る事が出来た。
以下は、Xtraのジャケットを着て、ハブギリーを来た装備例である。
こちらはミリタリー利用よりも、ハンターを意識したセットアップである。Realtree装備は勿論ギリースーツとも親和性は高く、ギリースーツでカバーできなかったところまで、Realtree迷彩でカバーすることができる。
様々なセットアップがあると思うが、ミリタリー利用していないパターンをミリタリー利用に使用するのは、面白みが非常にある。また、稀少価値も高く、ほとんど着ている人もいないのが、燃えるポイントでもある。特に上は(奇抜すぎて)世界に一点しかないものだろう。
リアルツリーに限らず、オリジナルの装備を創るのはこの業界が好きな人の夢である。是非自分独自の考えをオーダーメイドして、表現していくのをおすすめしたい。めちゃ楽しいぞ!!
上記はミジンコ隊長とのRealtree合わせ。ミジンコ隊長は5.11のXtraのコンシャツを着用している。
写真出典:http://www.realtree.com/
この記事の作者
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関東方面隊 広報部部長/当サイトアドミニストレータ
最近はカメラを触り出して、カメラの良さをわかり始める。
PenCottFreaksイベント運営代表
関東方面隊 PenCott迷彩推進部長
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